7年目を迎えた「映画プロデューサー養成講座 基礎編」は、3年ぶりの対面(リアル)で12月6日、7日の2日間の日程で開催いたしました。講師は早稲田大学名誉教授の安藤紘平氏。講座には、映画業界をはじめ、映像コンテンツのプロデュース実務に携わるかた中心に15名が参加されました。
プロデューサーに求められる広義の知識を体系立てて学べる本講座では“脚本”に重点を置いており、受講者は、読む力、書く力を養うためのノウハウを中心に学びました。2日目の後半では、『ドライブ・マイ・カー』、『スパイの妻<劇場版>』の山本晃久プロデューサーと安藤講師との対談形式のセッションをおこない、プロデューサー業の実際について貴重なお話しをいただきました。また参加者からの多くの質問には限られた時間の中でしたが丁寧にご回答いただきました。
受講者の声 VIPO実施アンケートより
- 映画業界で長くご活躍されているお二人から現場のリアルな話を伺えたこと、大変貴重な経験となりました。
- 脚本の構成を噛み砕いて分かりやすく教えていただき、どうもありがとうございました。
- 映画の予算やリクープについて、実例から解説をお聞きできたのは非常に参考になりました。
- プロデューサーに必要な資質・求められる役割を知ることができました。
- プロデューサーとして仕事をしていくためのリアルな空気を感じられました。
開催内容
プログラム&日程
●1日目:12月6日(火)10:00~17:00
- プロデューサーの役割、マーケットの構造
- 資金調達・企画の立て方
- プロデューサーに必要な脚本の基礎
- 脚本を書くにあたって重要なこと
- モチーフ・テーマの見つけ方
●2日目:12月7日(水)10:00~16:00
- 脚本構成の基本
- オープニングとエンディング・プロットポイント
- 魅力ある台詞とは
- プロデューサーにとっての脚本の読み方
- 制作予算を立てる
- 資金を回収する
16:00~ 山本プロデューサーご登壇 映画製作の実際 [安藤講師とトークセッション]
質疑応答
17:00 終了
対象者 |
映像コンテンツ業界のプロデューサー志望の人 |
参加費 |
一般40,000円(税込)/ VIPO会員20,000円(税込) |
受講者 |
15名 |
会場 |
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)ホールR |
講師プロフィール
早稲田大学名誉教授 安藤紘平氏
1944年生まれ。1968年、早稲田大学理工学部卒業。同年TBS入社、2004年退職し早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授。日本映画監督協会国際委員。大学在学中から寺山修司主宰の劇団天井桟敷に所属、JALなどのCM、中島みゆきなどのMV、個人映像作家として活動。1969年、電子映像を使った日本初のフィルム『オー・マイ・マザー』でオーバーハウゼン国際短編映画祭入選、同作品は米国ゲッティ美術館、横浜美術館などに収蔵。1994年、ハイビジョン撮影を35ミリフィルムに変換した『アインシュタインは黄昏の向こうからやってくる』で、ハワイ国際映画祭銀賞特別賞、国際エレクトロニックシネマフェスティバル・アストロラビウム賞を受賞。その他、1973年『息子たち』がフランストノンレバン国際独立映画祭グランプリなど受賞歴多数。パリ、NY、LA、東京などの美術館のほか日本国立フィルムアーカイブに全作品が収蔵されている。
映画プロデューサー 山本晃久氏
1981年、兵庫県出身。
代表作は映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(17/白石和彌監督)、『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)、『スパイの妻〈劇場版〉』(20/黒沢清監督)など。
また、「山田孝之のカンヌ映画祭」(17/TX)、「恋のツキ」(18/TX)、「全裸監督シーズン2」(21/Netflix )など多数のドラマも企画、制作している。
映画『ドライブ・マイ・カー』(21/濱口竜介監督)では第74回カンヌ国際映画祭 脚本賞、第94回米国アカデミー賞国際長編映画賞など多数の賞を受賞。
個人では第25回新藤兼人賞プロデューサー賞、第45回エランドール賞プロデューサー奨励賞、第41回藤本賞を受賞している。
C&Iエンタテインメントを経て、現在は、ウォルト・ディズニー・ジャパンにて、コンテンツ制作に携わる。
お問い合わせ先
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
担当:本間・木元・佐藤
Tel:03-3543-7531 Email:seminar@vipo.or.jp