VIPO(ヴィーポ)は、経済産業省「令和4年度コンテンツ海外展開促進事業(コンテンツ関連ビジネスマッチング事業)」の一環として、2023年1月25日(水)に「A-JAPAN(Acceleration-JAPAN)第3弾解説セミナー」をオンラインにて開催いたしました。
登壇者には、Amuse Group USA, Inc.の朽網泰匡(くたみやすまさ)氏をお招きし、A-JAPANのこれまでの活動と第3弾プロジェクトの案内をするとともに、北米を拠点に最前線で活躍するショーランナー、脚本家らからハリウッドでの企画開発に関しての生の声をインタビュー形式(事前収録)で紹介いたしました。今回のインタビューに参加していただいたプレゼンターは、日本IPのハリウッド映像化に向けた開発経験者であり、経験値に基づくプレゼンテーションは、大変好評を得ました。
オンラインにて開催
参加者からのご意見
- 映像産業で活躍されている方々の生の声をお聞きできたのはとても貴重な体験でした。中でも、日本のコンテンツへの関心や、すでに書籍等になっている作品に映像化の可能性があると考える理由などをお聞きできたことは今後の取り組みを後押ししてくれるものでした。
- アメリカの映画業界の業界地図を全く知らなかったので、 どのようなセールス企業、マネジメント会社があり、何が主流かなという構造が勉強になりました。今後、アメリカの会社と組むときに、まずはスタジオにピッチするというのを知らなかったので、目から鱗でした。また、ハリウッドで活躍されている脚本家監督のリアルな話も、ハリウッドでの映画制作を想像しやすく、日本の映画制作との違いもわかり参考になりました。
- ハリウッドのショーランナーたちがどういう視点で映像制作をしているか考えを知ることができたためA-JAPAN応募にあたって大変参考になりました。
- 日本に居ながらネットからの情報のみでは得られない、ハリウッド制作会社・スタジオの状況を知ることができた。また、脚本家たちのインタビューと通じて今後の手掛かりとなりそうなキーワードをたくさん得ることができた。
- 今後海外へ向けて原作提案する時に参考になるような情報を多く得ることができた。
開催概要
日時 |
2023年1月25日(水)14:00~15:00 |
会場 |
オンライン(ZOOM) |
登壇者
朽網泰匡(くたみ やすまさ)氏 Amuse Group USA, Inc. 副社長
東京の映像制作会社を経て、文化庁新進芸術家海外研修制度派遣員に選抜され渡米。米国ロサンゼルスのチャップマン大学大学院にて映像プロデュースを学ぶ。卒業後、ハリウッドを拠点に実写からアニメーションまで多くの日米作品に参画する。2015年にAmuse Group USA, Inc.に参加、日米間をつなぐIPビジネスプロジェクトである「J-CREATION」(
http://j-creation.us/jp/)を牽引し、TV、バラエティー、小説、漫画、ゲームなど多くの日本コンテンツを企画開発しハリウッドスタジオなどとの契約を取り付ける。2019年に同社副社長に就任。同社では映像ビジネス以外にも、BABY METALなど日本アーティストの海外音楽事業、ブロードウェイミュージカルへの出資、音声コンテンツビジネスなど多角的な海外事業展開を進めている。
今回のインタビュー登壇者
Randi Singer氏
(映画『ミセス・ダウト』、TVシリーズ『ジャック&ジル』)
Randi Mayem Singerは、Robin WilliamsとSally Fieldsが主演した20th Century Foxの大ヒット映画「ミセス・ダウト」の脚本家として知られる。「ミセス・ダウト」は、1993年に「ジュラシック・パーク」に次ぐ興行収入第2位を記録し、国内で2億1900万ドル、全世界で4億4100万ドルを売り上げ、当時としては最高額のコメディ作品となった。それ以来、映画とテレビの両方で継続的に活動している。ABCの「Hudson Street」、WBの「Jack & Jill」の2つのドラマの製作総指揮を務めた。最近では、CBS All Accessの「Why Women Kill」のコンサルティングプロデューサーを務め、Paul ReiserとHelen Hunt主演の人気シットコム「Mad About You」のリブート版の共同エグゼクティブ・プロデューサーを務めた。
Barry Levy氏
(映画『バンテージ・ポイント』、アップルTVでショーランナー作品あり。現在ポスプロ中)
Barry Levyは、映画とテレビで活躍する脚本家である。デニス・クエイド主演の長編映画「バンテージポイント」を執筆し、1億5千万ドルを超える興行収入を記録した。そのほかHarrison FordとGary Oldman主演の「パワー・ゲーム」の脚本も執筆。テレビでは、NBCとSony Televisionと共同で、「バンテージポイント」のテレビ版を企画開発し、そのほか、Amazon、NBC、CBS、FX、CWと企画を進めてきた。最近では、Jerry BruckheimerとCharter Spectrumのた「LA’s FINEST/ロサンゼルス捜査官」の脚本を担当。また、Netflix配信の「StartUp」では、エグゼクティブ・プロデューサーを務めた。現在、Apple TV+のオリジナルシリーズを制作中である。
脚本家デュオKalen Egan氏とTravis Sentell氏
(アマゾンTVシリーズ『高い城の男』)
Kalen EganとTravis Sentellは、ペアで活動している脚本家チーム。Amazonの「フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ」では脚本を1話共同執筆し、第2シーズン(未制作)のエピソードも執筆した。最近では、「ゲーム・オブ・スローンズ」のAlan Taylor監督と「エスケープ・アット・ダンネモラ〜脱獄〜」の作家Michael Tolkinのためにリミテッドシリーズ企画を立ち上げた。KalenはもともとDevelopment Executiveとしてキャリアを始め、Amazonの「高い城の男」ではパイロットからプロデューサーを務め、シーズン3以降からプロデュース兼脚本を担当した。そのほか、Netflixの「Kaleidoscope」の脚本を担当。Travisは、CNNの「Believer」の全シリーズを執筆し、Renee Zellwegger主演のNBCドラマ「The Thing About Pam」で脚本を担当。そのほか、2冊の著書(「In the Shadow of Freedom」、「Fluid」)を出版した。また、過去7年間は世界最高のスリ師と呼ばれるApollo Robbinsと共に詐欺コンサルタントとしても働いている。
お問い合わせ
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
グローバル事業推進部:山﨑、土田
E-mail:matching@vipo.or.jp