VIPO(ヴィーポ)は、経済産業省、令和5年度「我が国の文化芸術コンテンツ・スポーツ産業の海外展開促進事業(コンテンツ産業の海外展開等支援)(JLOX+)」の一環として、日本映画を対象とした実写長編映画の編集コンサルテーションプログラム「First Cut Lab Japan」および次のステップとなる映画祭戦略や海外配給等の海外展開をサポートする「First Cut+ (プラス)」を実施しています。
この度、「First Cut Lab Japan* 2023」参加企画『沼影市民プール』(プロデューサー:竹中香子/監督:太田信吾)が、2024年6月30日(日)~7月2日(火)にカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2024で開催されたピッチ・プログラム「First Cut+(プラス)Summer Edition 2024」にて、日本企画としては初となる「First Cut+ Works in Progress Award」を受賞しました。
本賞は著名な3名の審査員によって「First Cut+(プラス)Summer Edition 2024」に選出された8企画 (https://www.kviff.com/en/film-industry/book-of-projects/first-cut-plus/2024)から、作品力と完成後の展開に最も期待出来る1作品に対し賞が決定され、賞金5,000ユーロが授与されます。
Barbara Wurm:ベルリン国際映画祭キュレーターおよび映画研究者
John Nein:サンダンス国際映画祭シニアプログラマーおよび戦略的イニシアティブディレクター
Lenka Tyrpáková:フィナーレ・プルゼニ映画祭アーティスティックディレクターおよびプログラマー
「新鮮と驚きに満ちたパーソナルな喪失の肖像が私たちを魅了し、予期しないテンポで独特の場所とそこに集う人々へと導いてくれます。『沼影市民プール』は、公共、コミュニティ、職場、そしてクィアにとっての場所の喪失を5段階の死の受容プロセスを喚起する美しい瞑想で表現している。」
“A fresh, surprising and personal portrait of loss that brings us into the fascinating, unexpected rhythms of a unique place and its people, Numakage Public Swimming Pool invokes the five stages of grief to create a beautiful meditation on the death of a public space, a community place, a queer space and a workplace.”
50年に渡り”海なき町の海”として愛されてきた、さいたま市の沼影市民プール。
ここは高齢者にとっては健康増進の場所として、家族連れや子供たちはレジャーの施設として、そしてゲイの男性たちは出会いの場所として広く愛されてきた。しかし、都市開発計画は住民の反対運動や愛する場所を消失する心の問題を無視してプールの解体を決定してしまう。生と死や心のケアをテーマに一貫して映画を作ってきた監督の太田信吾は、人間だけではなく、建築や場所の喪失においても必要となる死の受容のプロセスを探究し始める。(2024年秋完成予定)
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
グローバル展開事業部
E-mail:matching@vipo.or.jp 担当:谷元