VIPOでは、将来の映像産業を担う俳優の発掘と育成を目指し、第一線で活躍する映画監督による俳優養成の1日集中講座を2019年8月6日(火)に開催しました。
今回で第7回目となるVIPOアクターズワークショップでは、映画監督の前田哲氏(『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』)を講師に迎えました。今回は、俳優を始めたばかりの若手や来日して4年目のヨーロッパ人からベテランまで37名(男性22名、女性15名)が参加しました。
講義や演技指導では、上記メッセージにある通り、正解はなく様々な方法があるとして、受講した1人1人に向けて懇切丁寧な指導と助言がありました。また、参加者達も監督の人柄に触れ、自分自身の課題を再認識できた有益度も高いワークショップとなりました。
日 時 | 2019年8月6日(火)10:00~17:00(9:30~受付) 昼休憩あり、ワークショップ終了後に懇親会開催 |
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会 場 | 映像産業振興機構(VIPO) |
講 師 | 前田 哲監督 |
参 加 | 将来の映像産業を担う俳優を目指す方、新人俳優等37名(男性22名、女性15名) |
参加費 | 15,000円(税込価格) |
ワークショップを開始してすぐに自己紹介タイム。参加者は1人ずつ他の参加者の前で「これからの俳優に求められること」を一言でホワイトボードに書き、自己紹介とともに説明。前田監督による参加者1人1人への質問によって人となりが分かっていきました。
・これからの俳優に求められるものは何か?
・オーディションに勝つ方法はあるのか?
・キャスティングとはどういうことか?
・演技とは何か?
・リアリティとはなんだろう?
・撮影現場の心得とは?
・感性を磨くということとは?
・シナリオをもとに、演じてみましょう。
ワークショップ告知時に発表されていた講義項目に沿って、監督が丁寧に説明。前田監督自身の作品や、スタッフとして携わってきた多くの作品で出会った数多の俳優との経験をもとに、時に熱く、時には軽妙に笑いを交えながらの語りに、受講者達も熱心にメモを取りながら聞き入っていました。
午後は参加者による演技の実践。参加者は2班に分かれ大きな円を作り、当日配布した台本をもとに多人数でのシーンを交互に何度か演じました。監督からの指導を受け、台本を読み込み台詞をそのまま言う演技から、役になりきって自分自身の言葉として発して演じるレベルまで達しました。
毎回ワークショップ終了後には、講師の監督や他の受講者とも直接交流できる懇親会を開催しています。前田監督の乾杯でスタート。ワークショップの演技で上がったテンションのまま、監督を囲んだ歓談は大いに盛り上がりました。
回答者の100%(全員)から、「有益」かつ、「次回もワークショップに参加したい」という結果をいただきました。懇親会出席者の96%が「懇親会を楽しめた」と回答。
・1日の中で、役者として忘れていたもの、新しく気づきのある充実した時間でした。
・1人の人間として、役者として濃い時間を過ごさせていただきました。
・現場への臨み方においてとても参考になるばかりでなく、前向きになれるワークショップでした。
・和やかな中でたくさんのリアルな話が聴けてよかったです。
・自分の中で聞きたいことが聞けてスッキリしたので、とても良かった。
・言葉がストレートに響きました。
・セリフが自分のものになった時があり、楽しむことが出来ました。
撮影所で大道具のバイトから、セット付き、美術助手を経た後、フリーの助監督として、伊丹十三監督、滝田洋二郎監督、崔洋一監督、阪本順治監督、松岡錠司監督、周防正行監督などの監督作品に携わる。1998年に相米慎二監督のもと、CMから生まれたオムニバス映画『ポッキー坂恋物語・かわいいひと』で劇場映画デビュー。
主な映画作品:『sWinG maN』(00)、『パコダテ人』(02)、『陽気なギャングが地球を回す』(06)、『ドルフィンブルー フジもういちど宙へ』(07)、『ブタがいた教室』(08)、『猿ロック』(09)、『極道めし』(11)、『王様とボク』(12)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)、初ドキュメンタリー映画『ぼくの好きな先生』(19)など
過去の開催レポート
▼第1回 犬童一心監督・渡部亮平監督によるワークショップ
▼第2回 竹下昌男監督によるワークショップ&オーディション
▼第3回 篠原哲雄監督によるワークショップ&オーディション
▼第4回 星 護監督によるワークショップ
▼第5回 吉川邦夫ディレクターによるワークショップ
▼第6回 吉川邦夫ディレクターによるワークショップ
特定非営利活動法人 映像産業振興機構(VIPO)
アクターズワークショップ担当
Tel: 03-3543-7531 / e-mail: actors@vipo.or.jp