2021年3月3日(水)に、文化庁委託事業「令和2年度 全国ロケーションデータベースの利用促進等のための調査」の一環として、海外の映像制作関係者をゲストスピーカーに招いての「海外制作者セミナー」が開催されました。
本セミナーでは、海外から二人のゲストスピーカーをお迎えし、これまで携わったハリウッドやアジアの作品に関連したロケーションについてのお話や、各地域のフィルムコミッション(FC)との関わり、そして、コロナ禍での映像制作業界を取り巻く世界的な状況等について、豊富な知識と経験を基に語って頂きました。また日本の参加者とオンラインで繋いでの開催となりました。
アメリカからのゲストスピーカーは、Alan Poul(アラン・プール)氏。ハリウッド、イギリスそして海外でも長年活躍するプロデューサーです。『ブラック・レイン』のアソシエイトプロデューサーをはじめ、『ウーマン・オン・トップ』での製作等を手掛ける等、幅広いキャリアを持ち、本セミナーには、海外TVシリーズ最新作『Tokyo Vice』の撮影で来日中のため、日本国内の滞在先から参加いただきました。
中国から参加頂いたのは、程育海氏。雑誌編集長等を経て、Fengyi Entertainment Groupの副社長を務めたのち、映画およびテレビ事業のディレクターとして複数の映像製作に関わり、現在は日本映画の配給でも実績の高い Phoenix Entertainment GroupでVice President を務めておられます。
また、中国語通訳として参加されたOpen Culture EntertainmentのCEO:陳金歓氏は、これまで多くの邦画作品の中華圏での投資・上映サポートを総括されており、当日は通訳の役割に加え、中華圏での映像ビジネスの状況等をお話下さいました。
セミナーのモデレーターは、ジャパン・フィルムコミッション顧問の田中まこ氏にご担当いただきました。
プール氏、程氏は共に、国際的な多くの映画・映像プロジェクトに携わり、日本の映画・映像プロジェクトへの経験もお持ちであるため、お二人からのお話は、ここ30年程の日本でのロケ環境の変化・進化や現状の課題、アメリカや中国の映画・映像市場の最新情報等に至る迄、大変、幅広いものになりました。
中国市場の説明をする程氏 |
セミナーに登壇された4名の方々 (右上から時計回りに、プール氏、陳氏、程氏、田中氏) |
本セミナーへの参加者は122名。国内のフィルコミッションや自治体関係の方々、映像製作者、コンテンツの海外セールスご担当者等の参加に加えて、海外:シンガポール、香港、アメリカ、ドイツ、ノルウェーからの参加もあり、国際的に活躍されているお二人への注目度がうかがえました。
終了後のアンケートでは、回答者の95%以上が「参考になった」と回答。
ほか、「アメリカと中国の撮影事情を聞けてとてもよかった」、「今の現場の声が聞けて参考になりました」、「海外のロケ誘致に際しては、言葉の理解だけでなく文化の理解もある人材がいるとより良いというお話が参考になりました。」等のご意見をいただきました。
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