6年目を迎えた「映画プロデューサー養成講座 基礎編」は、昨年に引き続きオンラインで12月1日、2日、3日の3日間の日程で開催いたしました。講師は早稲田大学名誉教授の安藤紘平氏。講座には、映画業界をはじめ、放送・アニメなど映像コンテンツのプロデュースの実務に関わる方、また「プロデューサー」業を学びたい方など合計20名が参加されました。
プロデューサーに求められる広義の知識を体系立てて学べる本講座では“脚本”に重点を置いており、受講者は、読む力、書く力を養うためのノウハウを中心に学びました。3日目の後半では、『蜜蜂と遠雷』、『愚行録』の石川慶監督をゲスト講師に迎え、ポーランドで映画を学ばれたご経験から撮影現場でのエピソード、代表作の製作秘話、さらには監督ご自身のプロデューサーとの関係性についてのお考えなどをお話しいただきました。
受講者の声 VIPO実施アンケートより
- 安藤先生のプロデューサーとしてのご経験も交えながらお話しくださり、自分にとって特別な講義になりました。
- 脚本作成の段階からしっかり関わって作り上げることがいかに大事かを理解することができました。
- 今後の業務に活かせる知識もたくさん持ち帰ることができ、石川監督のお話しも満足度の高い講座でした。
- 予算の組み方、リクープラインの設定、収益構造など大変理解しやすい講座でありました。
開催内容
プログラム&日程
●1日目:12月1日(水)13:30~17:30(受付開始13:20)
- プロデューサーの役割、企画の立て方・書き方
- シナリオの読み方、魅力ある台詞とは
●2日目:12月2日(木)13:30~17:30
- 脚本を読み解く 脚本を書くには
- 魅力ある台詞とは 映画のオープニングとエンディング
- 脚本の分析とプロデューサーの意図
●3日目:12月3日(金)13:30~16:30
- 制作予算を立てる
- 資金の回収・返済・分配
- 16:20~ 石川監督ご登壇 映画製作の実際
- 17:30終了
受講対象者 |
将来の映画産業を担うプロデューサー / コンテンツ業界でプロデューサー志望の人 |
参加費 |
一般40,000円(税込)/ VIPO会員20,000円(税込) |
受講者 |
20名 |
会場 |
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)ホールRからオンライン配信 |
早稲田大学名誉教授 安藤紘平氏
1944年生まれ。1968年、早稲田大学理工学部卒業。同年TBS入社、2004年退職し早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授。日本映画監督協会国際委員。大学在学中から寺山修司主宰の劇団天井桟敷に所属、JALなどのCM、中島みゆきなどのMV、個人映像作家として活動。1969年、電子映像を使った日本初のフィルム『オー・マイ・マザー』でオーバーハウゼン国際短編映画祭入選、同作品は米国ゲッティ美術館、横浜美術館などに収蔵。1994年、ハイビジョン撮影を35ミリフィルムに変換した『アインシュタインは黄昏の向こうからやってくる』で、ハワイ国際映画祭銀賞特別賞、国際エレクトロニックシネマフェスティバル・アストロラビウム賞を受賞。その他、1973年『息子たち』がフランストノンレバン国際独立映画祭グランプリなど受賞歴多数。パリ、NY、LA、東京などの美術館のほか国立フィルムアーカイブに全作品が収蔵されている。
映画監督 石川慶氏
1977年生まれ、愛知県出身。ポーランド国立映画大学で演出を学ぶ。2017年に公開した『愚行録』では、ベネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出されたほか、新藤兼人賞銀賞、ヨコハマ映画祭、日本映画プロフェッショナル大賞では新人監督賞も受賞。恩田陸の傑作ベストセラーを実写映画化した音楽青春ドラマ『蜜蜂と遠雷』(19)では、毎日映画コンクール日本映画大賞、日本アカデミー賞優秀作品賞などを受賞。2021年にはケン・リュウ原作のSF映画『Arc アーク』、2022年には再び妻夫木聡とタッグを組んだ最新作『ある男』の公開を控える。
お問い合わせ先
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
担当:本間・木元
Tel:03-3543-7531 Email:seminar@vipo.or.jp