VIPO(ヴィーポ)は、運営を担う文化庁「令和4年度メディア芸術海外展開事業」の一環として、「アルスエレクトロニカ・フェスティバル2022」において、「文化庁メディア芸術祭」の受賞作品の展示と、受賞作家による作品展示とパフォーマンスをアルスエレクトロニカの会場にて実施いたします。
「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」は、芸術・先端技術・文化の祭典で、メディアアートのイベントとしては世界最大級の規模を誇ります。世界的なパンデミックの影響により、過去2年間はオンサイトとオンラインによるハイブリッド開催でしたが、今年度は“Welcome to Planet B – A different life is possible. But how?”をテーマに、3年ぶりに全プログラムがオンサイトでの開催となります。
今年の企画ディレクターには、アートディレクター、キュレーターの山本麻友美氏を迎えました。本企画では、『あつまるな!やまひょうと森』で第25回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞したアーティストの山内祥太氏の『舞姫』と、第25回文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞の『三千年後への投写術』の2作品をアルスエレクトロニカの会場にて展示いたします。また、『舞姫』はパフォーマンスを実施いたします。(雨天中止)
◉ 企画テーマ
「next to me, next to you」
◉ 企画ディレクター
山本麻友美氏(キュレーター/アートマネージャー/京都芸術センターアーツアドバイザー)
◉主 催
文化庁メディア芸術海外展開事業
◉運 営
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
◉詳細ページ
https://jmaf-promote.jp/festival/ars-electronica-festival-2022/
◉クリエイターズファイル2022(アート部門/エンターテインメント部門)
テーマに合わせて、今紹介すべき作家を企画ディレクターが選出
https://jmaf-promote.jp/en/creators_file/art/2022/
Photo by Tatsuyuki Tayama■アーティスト:山内祥太 https://jmaf-promote.jp/en/creators_file/art/2022/yamauchishota/
「第25回文化庁メディア芸術祭」アート部門優秀賞を受賞したアーティスト、山内祥太による作品。会期中、アルスエレクトロニカ・フェスティバル用に改編したバージョンを展示します。野外に設置された大型サイネージに「人間の皮をかぶったゴリラ」の映像と詩を投影。パフォーマンスでは、生身のパフォーマーがモーションキャプチャーを取り付けたスーツを介して、サイネージのゴリラと繋がる、パフォーマーと映像を同期させたショーを実施します。
作品概要: テクノロジーを「人の皮をまとったゴリラ」として擬人化し、対峙するパフォーマーの動きと同期させることで、人とテクノロジーの関係に新しい視座を拓く作品。多くのコミュニケーションがテクノロジーを介して行われる現代、私たちの目の前にあるもの、あるいは、そばにあるものは何かを問いかける。
「Terrada Art Award 2021」 金島隆弘賞・オーディエンス賞受賞(2021)
展示場所:ヨハネス・ケプラー大学 Sound Park
パフォーマンス日時(CEST):
2022年9月7~9日 ①15:00~ ②18:00~ (30分/回)
2022年9月10日 ①15:00~ ②19:00~ (30分/回)
*雨天中止
*日時は変更になる場合があります
■アーティスト:平瀬ミキ https://jmaf-promote.jp/en/creators_file/art/2022/hirasemiki/
記録媒体として古くから用いられている石という素材に、現代で用いられている機械による加工技術を施すことによって、電力の使用を前提としない、三千年後にも残りうる可能性を持つ記録媒体としてのあり方を提示した作品。現地では、同作品3点を展示します。
作品概要:本作品は、鏡面加工を施した石にレーザー加工機によって図像を表面に彫刻し、光を当て反射させることで図像を壁面に投影している。現代の電子機器で図像を見ることが日常化した状況と資源枯渇の問題から、電力が失われる時代が来ることを仮定し、現代で目にする図像や鑑賞方法の名残を再生する手段を模索した作品である。
「第25回文化庁メディア芸術祭」アート部門新人賞受賞(2021)
「やまなしメディア芸術アワード」Y-GOLD(最優秀賞)受賞(2022)
展示場所:ヨハネス・ケプラー大学 Science Park
1979年創設。オーストリアのリンツ市を拠点として、40年にわたり「先端テクノロジーがもたらす新しい創造性と社会の未来像」を提案し続ける、世界的なクリエイティブ機関。アート、テクノロジー、社会をつなぐ出会いの場を創造し、横断的「未来」を提案。毎年開催されるメディアアートに関する国際的なイベント「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」は、世界最大級の芸術・先端技術・文化の祭典として知られています。また、美術館・博物館としての機能を持つ「アルスエレクトロニカ・センター」を1996年から運営しているほか、制作のためのアトリエや、芸術や技術の未来を研究する「フューチャーラボ」を設置。1987年からは「プリ・アルスエレクトロニカ」(アルスエレクトロニカ賞)(https://ars.electronica.art/prix/en/)を主催し、メディアアートに革新をもたらした者を表彰しており、2022年は88カ国から2,338件の応募がありました。今年の「プリ・アルスエレクトロニカ」は、2021年に当事業の一環として出展いただいた、オリィ研究所の『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』がデジタルコミュニティーズ部門においてゴールデン・ニカ賞を、また、コンピューター・アニメーション部門では、やはり今年度の当事業で、「アヌシー国際アニメーション映画祭」併設見本市「MIFA」にて紹介いたしました水尻自子氏の『不安な体』が優秀賞を受賞した他、多くの日本人アーティストが受賞しています。
優れたメディア芸術作品を海外へ発信するため、世界のメディア芸術関連フェスティバル・施設において、文化庁メディア芸術祭の受賞作品等の展示・上映・プレゼンテーション等を行っています。年間を通じて企画展を複数回開催し、作家や専門家を現地に派遣し、日本のメディア芸術の紹介・発信をしています。
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
メディア芸術海外展開事業 映像事業部:長澤、田吹
e-mail:jmaf@vipo.or.jp