VIPO(ヴィーポ)は、経済産業省、令和5年度「我が国の文化芸術コンテンツ・スポーツ産業の海外展開促進事業(コンテンツ産業の海外展開等支援)(JLOX+)」の一環として、アジア最大のジャンル映画祭である「プチョン国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)」併設の企画マーケット「NAFF* It Project」への参加を支援いたしました。
本映画祭内において、2024年7月5日~9日に行われた企画マーケット「NAFF It Project」にて、下記の企画が受賞しました!
*NAFF:Network of Asian Fantastic Films
アジアのジャンルシネマ界のニューカマーに贈られる賞
1000万韓国ウォン賞金が授与されました。
・企画名:『Push-button Syndrome(押しボタン症候群)』/VIPO推薦企画
・監督:村上リ子
・プロデューサー:藤田可南子(Felis Pictures Ltd.)
〇村上リ子監督:このような栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。世界中から集まった映画関係者に向けた3日間のピッチングを通して、『押しボタン症候群』という長編映画企画が、映画祭においても商業面においても大きなポテンシャルを持つ作品であることを確信しました。この作品を最高の形で世界に届けられるよう、これからも努力を続けてまいります。この3日間を乗り越えることができたのは、藤田プロデューサー、VIPOの皆様のおかげです。心から感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇藤田可南子プロデューサー:今回のプチョンでの3日間を通して、アジア各国の助成金や制作配給の内情を学びつつ、他参加者からのフィードバックを踏まえた企画内容の深掘りもできたことから、映画祭企画マーケット参加の重要性を改めて実感しました。我々のような若手かつ小規模な企画をこうして評価して頂けた事は、作品にとっても独立系の映画制作者の1人としても大きな後押しとなるので、とてもありがたく思います。
挫折を知らない冷酷な主人公が、<押しボタン症候群>という奇妙な病気を発症したことをきっかけに命を狙われることになるドタバタ逃走劇。ミステリー・社会風刺・コメディ・アクションが融合した、新感覚社会派エンターテインメント。
台湾コンテンツ産業のグローバル展開を促進する独立行政法人・TAICCA(台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー)が提供する賞
賞金1万米ドルが授与されました。
・企画名:『BAIT』
・監督:吉田大八
・プロデューサー:髙橋直也(東映)、ジェリー・ザン(東映)
〇吉田大八監督:私たちは企画を予算に合わせる事に慣れ過ぎたのかもしれません。長い間、枠の中でやりくりする事こそ創造性だと思い込んできましたが、今回の受賞で壁の一角がわずかに崩れて向こう側に広がる世界を感じられたような気がします。これを錯覚で終わらせないためにも、視座を高く持ち企画し続けたいです。
〇髙橋直也プロデューサー:今回、日本に対してアニメだけでなく、実写映画の海外進出を期待している国が予想以上に多かったことに驚きました。映画祭に参加して一番良かったのは、各国のプロデューサーやバイヤーと本音ベースで話せたことです。表に出ていないリアルな内情や投資基準、市場の肌感について知ることができました。また、日々変化する各国の助成金制度や誘致制度を整理できた点も非常に有益でした。今後、このようなネットワークを積み上げることで、より魅力的で国際競争力のある作品を生み出す近道になると感じています。
港区でグルメインフルエンサーとして活躍していた女性が、とあるきっかけで北海道のヤクザが支配する密漁グループに巻き込まれる。そこで、彼女は自身の隠れた潜水の才能を開花させ、裏社会で成り上がっていくクライムサスペンス。
両企画陣は、3日間のマーケット期間中にそれぞれ20を超える海外映画関係者とのミーテイングで企画ピッチを行い、今後は企画成立に向けて、脚本開発・資金調達を引き続き行っていきます。
その他の受賞結果は[こちら]
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
グローバル事業推進部:山下、信澤
E-mail:matching@vipo.or.jp