VIPO(ヴィーポ)が、昨年10月に開催された「釜山国際映画祭」併設企画マーケット「Asian Project Market(APM)」にてVIPO Film Awardを授与したJIANG Xiaoxuan監督の企画『To Kill a Mongolian Horse 』(プロデューサー:TAN Chui Mui氏、 MO Zhulin氏)(当時のニュースはこちら)が完成し、今年8月末に開幕となる「第81回ベネチア国際映画祭」のパラレル部門であるベニス・デイズ(Giornate degli Autori)にてワールド・プレミア上映されることが決まりました。
【JIANG Xiaoxuan監督メッセージ】
VIPOからこのようなサポートを受けられることは、私たちにとってこの上ない喜びです。私たち若いチームと若い映画にとって、本当に大きな意味を持っています!ベネチアを皮切りにスムーズに映画祭が開催され、日本でもすぐに上映されることを願っています!
【あらすじ】
冬の草原で、モンゴルの騎手から文化パフォーマーに転身したサイナは、昼間は牧場の手入れをし、夜は観客のために馬上芸を披露する。サイナは、ショーで演じる威厳ある騎兵とは異なり、牧夫の生活が崩壊寸前であることを知り・・・
【監督略歴】
中国・内モンゴル出身の脚本家・監督。ニューヨーク大学Tisch School of the Artsで映画&TVの学士号を取得。短編『Graveyard of Horses』(2022)はPÖFF Shorts、SXSW ’23、BFI ’23に入選し、釜山国際短編映画祭でNETPAC賞、広島国際映画祭でグランプリ、第46回デンバー映画祭で最優秀学生国際短編賞を受賞した。初の長編作品『To Kill A Mongolian Horse』(2024)は、サンダンスの育成プログラムSundance Igniteの支援を受け、BIFFのアジア・シネマ・ファンド(ACF)の脚本開発基金を獲得し、釜山APMでは、VIPO賞、Sørfond賞を受賞、香港HAFでホワイトライト・ポストプロダクション賞を受賞した。
【監督メッセージ】
この映画は、より安定した収入源として乗馬パフォーマーになることを決意した牧童である私の友人サイナに起こった実話にインスパイアされています。馬術ショーを訪れたとき、私はその超男性的な雰囲気に衝撃を受けました。そこでは、伝統的なモンゴルの男らしさがパフォーマンスの中で際立っており、これらの男性パフォーマーは、フェティッシュなまなざしの対象となっているだけでなく、民族的アイデンティティをも讃えていました。この映画では、サイナを自分自身に扮させ、馬上芸の世界と現実の葛藤の間を行き来する人物を描いています。一連の出来事が展開するにつれ、サイナは、演じる役柄と実際の境遇との間の激しいコントラストに、両立しがたいものを感じ始めます…。
【受賞者のコメント】
私たちのプロジェクトは、タイ北部の村に伝わる民話を題材にしているにもかかわらず、VIPOが私たちの映画を評価してくださったことを光栄に思います。これは、私たちが映画を通して環境問題を効果的に伝えることができることを証明するものであり、私たちのプロジェクトにとって大きな前進となりました。今後の新たな可能性につながるものでもあります。本当にありがとうございました!
私たちはこのプロジェクトを通じて、下流域の複数の国に深刻な影響を及ぼしているメコン川のダムが提起している問題に注意を喚起したいと思っています。これらのダムは生態系や生態系に害を与えるだけでなく、下流の人々の生活様式にも直接影響を及ぼしており、私たちはこの問題が重要なテーマであると信じています。ダム建設によって生活様式を変えざるを得なくなったメコン川の伝説上の生き物<ナーガ>の物語を語ることで、この問題に対する認識を高めることを目指します。
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
グローバル事業推進部:森下、山下
E-mail:matching@vipo.or.jp