先進コンテンツ技術による地域活性化促進事業
先進コンテンツ技術による地域活性化促進事業
経済産業省の平成29年度予算による「先進コンテンツ技術による地域活性化促進事業費補助金」を活用し、(1)VR(仮想現実)/AR(拡張現実)やドローン、AI等の先進的なコンテンツ制作技術や表現技術を用いて、地域に関する製品・サービス、観光、スポーツ等の魅力をプロモーションし、地域活性化に資するコンテンツ制作等を促進すること、(2)先進コンテンツ技術に係る最適な活用手法を取りまとめ、普及を行い、コンテンツ産業の振興と地域活性化を図ることを目的としています。
実施報告/『VR等のコンテンツ制作技術活用ガイドライン2018』公開のご案内
「先進コンテンツ技術に係る最適な活用手法の取りまとめ、普及、コンテンツ産業の振興及び地域活性化」を目指し、事業報告書(全2部構成)を作成・公開しました。下記よりダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。
第Ⅰ部 VR等のコンテンツ制作技術活用ガイドライン2018
本ガイドラインは、VR/AR技術によるコンテンツ制作の導入により「市場に上質なコンテンツ体験が提供され、新しい分野も含めた業界の市場拡大が実現することを目的」としており、各分野の有識者によりまとめられています。
<対象読者層>
・これからVRコンテンツの制作を始めたいと考えている制作者
・VRを使ったプロモーションを考えている広告代理店
・地域の観光振興としてVRを活用したいと考えている自治体
など、これからVR事業を始める方々を想定しています。
本ガイドラインでは、そうした方々の入門書となるべく、VRコンテンツを企画・制作する実際の手法や、上質な体験を実現するために注意するべき開発上のポイントなど、実践的な内容やこれまでに共有されてきた知見などを中心に紹介しています。
第Ⅰ部 VR等のコンテンツ制作技術活用ガイドライン2018(全112ページ)
※なお、本ガイドラインの概要を説明した『How to make VR content』も公開していますので、こちらもぜひご活用ください。
『How to make VR content』(全4ページ)
第Ⅱ部 コンテンツ制作に向けて
第Ⅱ部では、VR/AR技術を取り巻くIoT、ビッグデータ、AI、ドローンなどの先進技術や最新動向に加え、Appendixとして本事業の採択事業者へのアンケート結果も収録しています。第Ⅰ部と合わせ、ぜひご活用ください。
第Ⅱ部 コンテンツ制作に向けて(全93ページ)
※なお、現代は技術進歩のスピードが非常に速いため、第Ⅰ部、第Ⅱ部共に過渡的なガイドラインとなっており、適宜見直しと改訂がなされる予定です。あらかじめご了承ください。
対象となる事業
下記の両条件に該当する事業を対象としています。
- VR(仮想現実)/AR(拡張現実)やドローン、AI等の先進的なコンテンツ制作技術や表現技術を用いているもの(ここでの技術は、ソフトウェア、アプリケーションを含む)。
- コンテンツ制作企業と地域の製品・サービス、観光、スポーツ等の事業者がコンソーシアムを形成しているもの。
補助対象経費
先進的なコンテンツ制作や表現技術を用いてプロモーション映像等のコンテンツ制作に直接必要となる経費であり、具体的には人件費・事業費・委託費を指します。
採択の要件
採択件数: 10件程度
補助上限: 一件あたり1,000万円
補助率: 原則として対象経費の1/2
ただし、申請者条件(※)が満たされている場合であって、審査委員会において特に地域経済活性化に資すると認められる場合2/3
※コンテンツ制作企業が中小企業であり、かつ、コンソーシアム構成員・団体のうちの半数以上が中小企業・個人事業主から構成されていること。
応募資格
- 日本に拠点を有している法人
- 本業務を円滑に遂行するために必要な組織・人員等を有し、かつ、資金等についての十分な管理能力を有していること
- コンテンツ制作についての十分な知識・経験を有している者
- コンテンツ制作企業と製造・観光事業者等の併せて3者(組織・団体含む)以上が企業連携体(コンソーシアム)を形成していること
公募実施期間: 2017年5月9日(火)~5月25日(木)17:00必着
採択結果
平成29年5月9日(火)から5月25日(木)までの間、公募を行ったところ、計77社、82件の応募があり、外部有識者による審査の結果、計14件の事業について支援を行うこととなりました。採択された間接補助事業者と事業名および事業内容は下記になります。
採択結果(計14件)
株式会社IMAGICA
地球がむき出しの島 三宅島 リアル自然体験VRコンテンツ制作
1)三宅島島内に多数ある火山景観を高画質・高品位のVRカメラで撮影、かつ立体音響による音響設計を行う事で没入感のある映像を制作。 Webやイベント等で発信する事により、2000年の雄山噴火以降に訪問客が半減してしまった島への興味・関心を再喚起し、観光資源の再発掘と観光客獲得のプロモーションとして資する事を目的とする。
2)来島した観光客が時間の都合や悪天候により屋外で行動できない場合でも、島内(観光協会事務所等)でVR映像を用いて疑似観光体験が行える「着地型観光」のメニューの一つとして展開する。また、ネットを通じて世界中に配信する事で、「インバウンド(海外旅行者)」や「SIT(Special Interest Tour)客層」もターゲットとし来島を誘引する。
株式会社NHKエンタープライズ
360°カメラや超広角レンズを使用した歌舞伎コンテンツによる地域経済の活性化
日本各地に現存する、昔から地元の人たちに愛されてきた歌舞伎小屋を舞台に、歌舞伎や、その小屋を育んだ地域の魅力を伝えるコンテンツを制作。ドーム映像・VR映像の特質を生かし、地方の知られざる文化財を国内外の人々が認知&訪問するきっかけの一つとする。
株式会社クリーク・アンド・リバー社
つくば周辺のサイクリングVR生中継等による地域活性化事業
茨城県つくば市周辺のサイクリングロードを中心にした地域の観光資源を、声優等を起用してサイクリングでの移動360度VRライブストリーミング中継し、地域プロモーション用VRコンテンツとして再編集、国内・海外に向けて情報発信します。
世界的に増加しているサイクリングファンと、アニメや声優好きのアジアの女性をターゲットに、つくば市周辺への誘客を目的とします。
株式会社五藤光学研究所
360度全球ドローンによる石川県を体感するVRコンテンツ
世界唯一の全球360度撮影可能なドローンにより撮影した12k映像で、VRのコンテンツを制作する。普段は見ることのできない石川県の観光体験を実現するとともに、先進的な映像編集技術を石川県に残す。
一般社団法人CiP協議会
東京都竹芝地区の竹芝ふ頭プロモーションに係る事業
本事業はコンソーシアム構成組織が密に連携をとり、竹芝ふ頭において、東京都島しょとのコミュニケーション手法や、ふ頭の動線案内確立等、先進コンテンツを用いることにより、ふ頭の抱える課題解決のため事業を展開します。
ソニー企業株式会社
ARテーマパーク(聖地巡礼)~スマホアプリと街の新たな関係~
本事業の目的は、地域活性化とARを組み合わせて人を移動させ、人をリピートさせることにある。 そのための仕掛けとして、アプリを使ったARの活用と、それをきっかけに地域を知るためのアナログの仕掛けを実施する。
株式会社テレビ熊本
あの日を忘れないために!熊本城VR動画コンテンツ制作プロジェクト
復旧工事中のため観光客が立ち入ることができない熊本城をVRドローンで撮影。場内隣接する観光施設「桜の馬場 城彩苑」などで立ち入り禁止の熊本城を熊本県民や観光客がVR映像で体験。VRにより「安全」に「観たいところ」を自分の目で観ることができる。
これは観光施設「桜の馬場 城彩苑」の集客につながり「インバウンド促進」「防災意識向上」にもつながる。
また熊本城復興を支援している全国の「復興城主」がVRで復旧中の熊本城を体感できる。
スペインのサグラダファミリアが工事中を観光資源にしているように復旧中の熊本城のVR映像は熊本の地域の観光、産業振興につながる。完全復活まで20年以上と言われる熊本城。
VR映像を使って人々に傷ついた熊本城を記憶に留めておく。
有限会社電マーク
「ラフティング世界選手権2017」映像配信を核とした地域活性化促進事業
2017年10月に四国吉野川中流域で開催されるラフティング世界選手権においてドローンを使用したインターネットライブ配信を行い、体験型観光の誘客、クリイティブ人材の育成に取り組む。
東海テレビ放送株式会社
360°VRアプリ「VR TOKAI」による観光ルート「昇龍道」情報発信事業
中部・北陸9県をまたぐ観光ルート「昇龍道」の魅力を360°VR映像で表現し、地域経済活性化およびインバウンド向上を目指す。
株式会社トリプル
中山道トレイル ヴァーチャルツアーエクスペリエンス
世界初!クロノス技術・ドローン撮影を用いた、木曽福島エリアを中心とした中山道広域のプロモーション映像の制作
株式会社ハコスコ
ドローン3次元計測+実写による文化遺産インタラクティブVRと観光誘致のパッケージ制作
制作・配信のコストバランスに配慮した、文化遺産のデジタルアーカイブ化を行い、観光客誘致や教育へ利用可能なパッケージ化を行う。本年度は、ショーケースとして世界遺産候補になっている長崎の教会群を対象としてインタラクティブなVRコンテンツを制作し、次年度以降配信する。この制作・配信パッケージを各地方、自治体に横展開することで、高品質、低価格のVRコンテンツをデジタルアーカイブとして蓄積し、観光、教育など多目的に利用する。
北海道文化放送株式会社
北海道上川地方におけるVR映像、ドローン映像を活用した観光PR事業
VR映像の写真や動画以上の臨場感を体感できる特徴と、ドローンによる空中からの壮大な映像を北海道地域の観光PRに活用し、地域への来訪者増と地域経済の活性化を図る。
また、利用者に対する調査を行い、より効果的な利用法を探ることで、今後のVR映像、ドローン映像の進展に寄与する。
2017年は旭山動物園の開園50周年にあたることなどから、北海道上川地域をテスト事例として 地域の観光資源をVR映像化、ドローン映像化する。
国内、海外のイベントや催事場において展開することで、旭川を中心とした地域の地域活性化、インバウンドを促進することを目的とする。
株式会社ヨネ・プロダクション
8K顕微鏡撮影システムを使った世界初の超高精細科学映画「ミクロコスモス」上映
今、医学や微生物の分野でも注目されている8K、および4K内視鏡・顕微鏡カメラ。このUHDカメラを使い、生物の体内で営まれる生命現象を高精細実写映像で記録し、地球規模の自然景観、巨大都市空間の映像とモンタージュした生命讃歌の作品を作り上げる。 完成した作品は100インチ規模の8K大画面を用い、各地の科学博物館などで上映する。
株式会社読売テレビエンタープライズ
鳥人間VRトラベルin滋賀
琵琶湖を舞台に開催されている「鳥人間コンテスト」のコンセプトをベースにしたCGシステムと滋賀県の「今見るべき・体験すべき」スポット(5箇所ほど)の360度映像を制作。
この2つをシームレスに繋ぎ、パッケージコンテンツ化することで、京都、大阪、神戸に次ぐ近畿地方の観光スポットとして日本国内外に向けて広くアピールする。
使用予定の先進映像技術:
・フルCGによるフライトシュミレーション映像の制作
・360度カメラを搭載したドローンによる空撮映像の制作
・VR(CG空間)と360度映像をシームレスに繋ぐ演出技法の開発
など
(五十音順)
事業報告
◆2017年4月14日(金)事前のご案内
◆2017年5月9日(火)公募開始のご案内
◆2017年5月9日(火)補助金説明会を開催
◆2017年5月19日(金)補助金説明会の開催報告
◆2017年7月5日(水)採択結果を発表
◆2018年2月20日(火)経済産業省・文化庁・農水省 合同「VRコンテンツセミナー」開催