4つあります。
・部下をきちんとよく見る・よく知る・関わる
・部下に適切にフィードバックしている
・部下に権限委譲している
・働き方のロールモデルを体現している
私は何百人もの「イクボス」と会っていますが、彼らに共通しているのは、とにかく部下を1人ひとりきちんと把握し、一律で見るようなことはしていません。そして、常にフィードバックして、部下のモチベーションを高めています。さらにしっかりと部下に権限委譲をして、裁量権を持たせていくことをしています。
また先輩から教わった昭和の働き方を一回自分で脱ぎ捨てて、自分自身もやってみて自己改革することもいとわない。これは大切なことです。
―― 部下とのコミュニケーションのポイントは?
部下に女性が増えるとコミュニケーションをとるのが難しいと言う人もいますが、ありのままを受け入れてあげて、大変さにも共感してあげてほしいと思います。そして、いいところを見つけて褒めてあげてください。また子育て中の社員にはその人のライフの事情に合わせたキャリアパスを一緒に考えてあげて、「フルタイムに戻ったら君は幹部になれるよ」と期待してあげてください。そうすると部下は働く「心理的安全性」が高まって育っていきます。
そういうマネジメントができるためには、ボス自身も自身も満たされてないとダメだと思います。自分が過労で疲れきっている、寝不足、健康に不安、家庭に問題があると自分のことで精一杯になってしまうので、部下に対してこういう目線は持てません。
ですから「イクボス」ではボス自身のワークライフバランスが重要になっています。自分に自信を持っている自己肯定感の高い上司の多い会社ではハラスメントは発生しません。